加工技術

シャーリング切断とは、シャーリングマシンによって金属の板を切断することを言い、シャーリングマシンには上刃と下刃が付いており、差し込んだ板をハサミのように刃を押し付けて切断します。それにより押し付けられた面は刃の圧力により丸く「ダレ」が生じ、反対面の切り離された側は鋭く尖り「バリ」が生じます。

チップソー切断とは、鋼で出来た丸鋸の刃先部分に超硬チップをロウ付けし、刃先を研磨で仕上げてある丸鋸刃をチップソーといい、その刃を高速回転させ対象物を切断します。ゲージに突き当てての寸法切りが通常ですが、ナナメカットなどの角度切りも承っております。

バンドソー切断とは、すべて同じ方向を向いたループ状の鋸刃を回転させて対象物を切断します。棒やパイプの切断が主だが、品物を固定する圧力が強いため変形の恐れのある強度の低い対象物の場合にはバンドソー切断以外の切断方法をおすすめいたします。

カッター切断とは、主に板材の切断だがシャーリング切断とは異なりNC制御による丸鋸切断のことをいいます。厚板切断も可能で寸法精度も高く、作業もスピーディーなうえ、切断面も非常にキレイという特徴もあります。

コンター切断とは、鋸刃はバンドソーと同じだが長さ切断のみのバンドソーとは違い、罫書き線を引いた対象物をコンター機の卓上に乗せ、線に従い対象物を動かしながら外形の輪郭を成形します。「コンター」とは輪郭を意味していて、他の切断方法とは異なり曲線などの切断が自在に出来るのが特徴です。

加工液を満たした加工槽に素材を漬けて、真鍮製のワイヤーに電流を流し、その放電現象で発生した熱で金属を徐々に溶かしながら切っていきます。工作物とワイヤーは一定の距離を保ちながら接触することなくカットされていきますので、工作物への負荷がほとんどかからないという特徴があります。それによって厚みの薄い金属も切断可能で、複雑な形状も加工可能です。また精度もレーザーに比べ非常に優れています。

加圧した水を小径ノズルから噴射して対象物を切断します。大きく二つに分類され、水のみの噴射ではゴムや発泡材などの軟質材の切断に適しているウォータージェットや、水に研磨材を混入させることによって切断能力を高めて金属などの硬質材や積層材の切断も可能になるアブレシブウォータージェットがあります。複雑な形状の切断も可能で、なおかつ加工中の熱影響が無いというメリットもあります。